センスがなくても楽しめる、灯り(あかり)を考える暮らし。

2022年07月12日

こんにちは。
インテリアアドバイザーのアダチツヨシです。
連日の暑さで心も身体も疲れ気味、外出も億劫になっているという方も多いのではないでしょうか。

今日は日常生活に欠かせないものながら実はあまり意識をされていない、「照明」についてのお話。
ここにも心地よくお家で過ごす手軽なヒントがたくさん詰まっています。

部屋の雰囲気をどこか変えたい…そんな時に照明の変化を

部屋の雰囲気を変えたいんだけど、どこをどう変えたら良いかわからない!」多くの方からいただく質問です。
もちろん、家具やカーテンなど目立つインテリアが変われば、一瞬にして雰囲気を変えることができるし、大きな満足感も得られるでしょう。
ただ、それができたらとっくにやってるよ!って話。
大きなものを変えるのってお金も掛かかるし、失敗したときのリスクを考えてしまうものですよね。

そんなときにおすすめなのが、「灯り(あかり)を変える」です。

皆さんは照明器具をどういう目的で設置していますか?

おそらく、「生活に必要な明るさを確保するため」というのが一般的だと思います。もちろんそれは重要な役割です。
ただ、照明の効果はそれだけではありません。

照明の効果 1.生活にメリハリをつける効果

「照明を変えるのもそんなにハードルは低くない!」
そんな声が聞こえてきそうですが、手軽に灯りを使って雰囲気を変えることのできる、とても簡単な方法をご紹介します。
それは「電球を変える」です。 

天井から照らされる灯りは光の強さや色によって感じる印象が異なり、お部屋の雰囲気も大きく変わります。

皆さんのご自宅の電球は自分で用意されたものでしょうか?多くの場合が照明器具に付属していたり、もともと備え付けられていたものという方が多いと思います。

ご存じの通り、電球には明るさの強さや色味の違いがあります。これを変えるだけでも大きな変化を得ることができます。

実際に白色系の電球暖色系の電球でこれだけの違いが出ます。

白色系の電球の場合 

暖色系の電球の場合 

日中注がれる自然光は明るい白色なので、自ずと気分が上がったり、やる気が呼び起こされたり、気持ちがONになる灯りです。

一方で暖色系の灯りは、リラックスや落ち着きを得ることができるOFFの灯り。(癒される夕日の色も暖色ですね。)

おすすめなのは、心地よく過ごしたい空間の灯りをOFFの灯りにすること。
日中は明るい自然光に照らされてON、自宅に帰れば心地よい柔らかな灯りでOFF。自然と気持ちのスイッチを切り替える役割を果たしてくれます。

一方で、リモートワークなどでずっと家に居るという方でも、場所が変わらなくても時間によって電球の灯りを変えることで、ONとOFFの切り替えができます。

また、アプリと連動したスマート電球などには、スマホ一つの簡単な操作で自在に灯りを調整できるものもあり、そのときの気分によって手軽にシーンを切り替えることができます。

照明の効果 2.空間演出の効果

デザイン大国と言われる北欧の国々では、「灯り」が暮らしと強く結びついています。 

家族での団欒を楽しむダイニングには温かく包み込んで暮れるような灯り、ソファでゆったり読書を楽しむにはリラックスしたコンパクトな灯り、一日をリセットするための寝室には心落ち着ける雰囲気の灯り。
それぞれのシーンと灯りが結びつき、ただ過ごすだけでない特別な時間を得ています。

北欧の国々では、冬がとても長い上に日照時間も非常に短い。ひたすらどんよりとした曇り空が続きます。そんな環境下では鬱屈とした気分になりがちです。

その分、灯りへのこだわりは強く、気持ちを上げる空間づくりにも欠かせない要素となっています。

そこでおすすめなのが灯りの足し算
メインの照明以外にも灯り(間接照明)をプラスしていく方法です。

「間接照明」って何となくお洒落な響きですが、実際にもたらす効果は実用的でもあります。
明るさがそこまで強くなくても、視点が分散されるため、空間に奥行きを出すことができます。

奥行きを感じる空間に 

また、ひと続きのつながった空間を照明でシーン分けすることもできます。
テーブルランプやフロアランプなどの置き型の照明は、手軽に移動ができるというのも大きな魅力です。 

落ち着きたいときはメインとなる照明は消灯し、手元だけを照らすテーブルランプや、キャンドルで灯りを取ってみるのもおすすめです。 

日常生活の中での灯りに少し意識を向けてみるだけで、大きな発見、大きな変化があったりします。

皆さんも身近なところから暮らしの変化を楽しんでみてはいかがでしょうか。